ギャンブルや投資の世界では時折「必勝法」といった触れ込みで特定のテクニックが紹介されることがあります。
マーチンゲール法とはそんなギャンブルの必勝法の中でも特に有名なものの一つです。

近年、全世界で人気が高まっているオンラインカジノにおいてもマーチンゲール法を使った攻略は熱心に研究されています。
しかしマーチンゲール法には現実的な面での問題も多く、単純に「必勝法」という言葉の響きに誘われて安易に手を出すと大変な事態を招くこともあります。
そこで、オンラインカジノで遊ぶ上でのマーチンゲール法の使い方や基本的な考え方について簡単にまとめてみましょう。

負けたらその負けた額を上乗せして賭け続ける

負けたらその負けた額を上乗せして賭け続ける
マーチンゲール法の仕組みそのものは至ってシンプルです。
1ドル賭けて負けたら次に2ドル賭ける、また負けたら今度は4ドル賭けるというように負けた額をそのまま次の賭け(ベット)に上乗せし続けるというのがマーチンゲール法の基本的な考え方になります。
これなら配当が2倍以上であれば、いずれ勝利した際にそれまでの負けの全てを取り返しプラス収支に持ち込むことができます。
そのためマーチンゲール法は必勝法というよりも、どちらかといえば絶対に負けない方法であるともいえるでしょう。

ただしマーチンゲール法を実際に成立させるには様々な条件をクリアする必要があります。
まず最初に述べた通り、それまでの負けを一度の勝ちで取り返すには最低でも配当倍率が2倍であるのが絶対条件です。

次に、当たる確率があまりに低いと連敗が続きあっという間に賭け金額が天文学的な数字にまで膨れ上がってしまいます。
そのため現実的なラインとして勝率50%になるべく近いローリスクなギャンブルでしか使えません。
この2つの条件だけを考えてもオンラインカジノのゲームで条件に当てはまるのはほぼルーレットの2点掛けのみとなります。

しかしそのルーレットの2点掛けであっても実は勝率は50%には届きません。
ルーレットには赤黒やハイ・ローといった2点掛けの対象に入らない「0」が存在するため、そのぶんだけ理論上は2点賭けをし続けてもプレイヤー側が損をする仕組みになっているからです。

そして何よりも、マーチンゲール法を絶対に成立させるには倍額をかけ続けることを可能にする無限の資金が要求されます。
当然ながらそんな資金を準備できる人はいないので、マーチンゲール法は確かに必勝法ながらギャンブルの現場においては誰も実践することはできない机上の空論となっています。

とはいえ、完全なマーチンゲール法は無理でもそれを基にしたギャンブルの攻略法はまた別に存在します。
そしてオンラインカジノはそういった攻略法を試すのには非常に向いています。

テーブルリミットに合わせた予算設定をする

テーブルリミットに合わせた予算設定をする
オンラインカジノに限らず、カジノではそのゲーム内で一度に賭けることのできる上限金額が定められていることがほとんどです。
テーブルリミットやベットリミットと呼ばれる制限で、ライトユーザーをメインターゲットにしている多くのオンラインカジノでは一度のベットリミットが100ドル~200ドル程度に抑えられていることも珍しくありません。

この上限は完全なマーチンゲール法を実践するためには障害となりますが、考え方によってはマーチンゲール法に費やす賭け金の上限値をカジノ側が設定してくれているともいえます。
まず最初の賭け金額を1ドルとした場合、連敗して倍賭けを繰り返していくと7回目で64ドル、8回目の賭けで128ドルに達してベットリミットが100ドルだった場合の上限に突き当たります。
上限が200ドルでも、次の9回目の賭け金は一気に256ドルですからその辺りが現実的な引き際であることは誰の目にも明らかです。

そして7回連続で負ける、8回連続で負けることは往々にして起こり得るとはいえ理論上は途中で勝利する確率の方がずっと高いのは間違いありません。
そのためマーチンゲール法を使いながらも7回目や8回目では負けても必ず回数をリセットして最初の1ドルに戻り、1回目から上限値までのギャンブルを繰り返すとリスクを最小に勝率を最大化できます。
ただし細かい計算をすればわかりますが時間と根気が必要なのに対してリターンは少なく、一度8連敗などで大負けしてしまうとそれを取り戻すまでに更に相当な時間がかかります。
基本的には大儲けを狙うのではなく、地道でもいいのでギャンブルを楽しみ続けたい人に向けた攻略法といえるでしょう。

オンラインカジノ特有のシステムを使った応用

オンラインカジノ特有のシステムを使った応用
オンラインカジノのルーレットには空回しといって、賭けをしないでルーレットをただ回すだけの機能を持った台があります。
空回しはリアルのカジノでは不可能ですがオンラインカジノではマーチンゲール法を行なっている途中に空回しを挟むことができます。
これによって例えば黒に出て欲しい時に空回しを挟んで赤を連続で出しておき、そろそろ黒が出そうだという状況を作ってから賭けるといった方法を取ることが可能です。

もちろん確率論的には正確ではなく一種のゲン担ぎに近い行為になりますが、ギャンブルにおいては意外と無視できない要素です。
他にもオンラインカジノとマーチンゲール法とは相性のいい点が色々とありますが、一番の利点は攻略法を調べていくことによってオンラインカジノやギャンブルの仕組みに対する理解が進んでいくことにあるともいえるでしょう。